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【グループ参画記念対談】地域密着型歯科の第一人者・寄田幸司が、60歳を過ぎて「組織への合流」を決めた真意。——ヨリタ歯科クリニックの未来を託す、もう一人の相棒。

対談者プロフィール

寄田幸司先生

寄田 幸司

東大阪市にある「ヨリタ歯科クリニック」の院長。地域密着型歯科経営の第一人者であり、全国の歯科医師・スタッフに向けた経営塾の講師としても支持を集める。

高木健一理事長

高木 健一

医療法人社団健誠会 理事長。全国10医院を運営し、独自の「良心的M&A」を提唱する経営者であり、現在も診療を行う現役の歯科医師。

本日は2025年1月に健誠会に合流された、ヨリタ歯科クリニックの院長、寄田 幸司さんをお招きして、お話を伺います。

寄田先生は岡山大学 歯学部卒業後、大阪の大規模歯科医院でキャリアを積み、東大阪市にクリニック開業後は地域密着の治療スタイルで診療にあたりながら、全国各地で歯科医院経営者やスタッフ向けの講演活動に取り組んでいらっしゃいます。

現在も医院経営の傍ら、講師業に携わっていらっしゃる寄田先生が健誠会グループへ合流された理由やきっかけを、理事長の高木 健一とのインタビューの中で紐解いていきます。

寄田先生と高木理事長の対談風景

1. 印象的な出会い:第一印象を超えた、深い共感

— 東大阪で地域医療のモデルケースを築き上げた寄田先生と、急成長を続ける健誠会の高木理事長。一見、対照的にも見えるお二人の出会いはどのようなものだったのでしょうか?

寄田幸司先生

寄田先生:最初の出会いは、私のクリニックに高木先生が訪ねてこられた時ですね。印象的な佇まいでいらっしゃって、「随分とオーラのある方だな」というのが第一印象でした(笑)。

高木理事長:そう見えましたか(笑)。実は私の方は、寄田先生が主宰されている『地域一番医院実践経営塾』の講師をさせていただいていたこともあって、以前からずっと尊敬していたんです。日本の歯科経営を牽引してこられた先駆者にお会いするわけですから、私なりに気持ちが入っていました。

寄田先生:私は当時、ちょうど事業承継を考え始めていたタイミングで、選択肢の一つとして健誠会さんをご紹介いただいていたんです。最初は「自分たちの医院とは運営スタイルが違うかもしれない」という思いもありました。でも、お話ししてみると、同じ歯科医師として、また車好きという共通点もあって(笑)、驚くほど話が合ったんですよね。

高木理事長:そうなんです。クリニックの内装デザイナーが同じだったり、寄田先生もヴィンテージカーを大切にされていたり。表現のスタイルは違っても、根底にある「こだわり」の純度が似ているんだなと直感しました。

2. 「第一人者」が開業20年で直面した、次のステージへの課題

— 寄田先生ほどの実績がある方が、なぜ今、M&Aという選択をされたのでしょうか?

寄田幸司先生

寄田先生:クリニックを開業して20年以上、全力で取り組んでまいりました。お陰様で患者様にも恵まれ、スタッフも20年勤めてくれているベテランがいます。ただ、だからこそ「この先の展望」を真剣に考えるようになったんです。今の形は安定していますが、医院をさらに発展させるには新しい力が必要だと。衰退を待つのではなく、より良い形で次のステージへ進みたいと考えました。

高木理事長:寄田先生は60歳を超えてもなお、ものすごく精力的に活動されています。しかし、今の歯科業界は採用も教育も、一人で担うにはあまりに負担が大きくなっている。特に「若手歯科医師の採用と定着」は、個人医院が最も苦労される部分です。

寄田先生:まさにそこが課題でした。優秀な歯科医師を育てても、数年で独立していくのがこの業界の流れです。一方、健誠会さんの歯科医師たちは、皆さん一丸となって高木先生と共に成長されている。あの「組織としての一体感」を拝見した時、「ここなら私のクリニックを、スタッフを、より高いステージに導いていただける」と確信したんです。

3. 「良心的M&A」——数字だけではない、歯科医師同士の信頼関係

— M&Aに対して、「医院の文化が失われる」「数字だけを見られる」という懸念を持つ院長先生は多いですが、その点はどうでしたか?

高木健一理事長

高木理事長:私が大切にしているのは「良心的M&A」という考え方です。一般的な企業買収では、参画後すぐに効率化やコスト削減を求められることがあります。しかし、私自身が歯科医師ですから、医療は数字だけでは測れないことを理解しているつもりです。

寄田先生:高木先生は、私の想いやスタッフの尊厳を、本当に大切にしてくださいました。無理にシステムを変更するのではなく、「既存の良さを残したまま、必要なリソース(技術や資本)だけを補う」という姿勢でした。

高木理事長:ヨリタ歯科には素晴らしい「医院文化」がある。それを変える必要なんてまったくないんです。むしろ、そこに専門性の高い歯科医師を派遣したり、最新の設備投資を行ったりすることで、医院全体の力をさらに引き上げていくイメージです。主体はあくまで歯科医師であるべきだと考えています。

4. スタッフの不安と、信頼を築くまでのプロセス

— 告知をした際、スタッフの方々の反応はどうでしたか?

寄田先生:正直、最初は動揺がありました。「院長が変わるのか」「やり方が変わるのか」と。長年働いてくれているスタッフほど、変化への不安が大きかったように思います。中には涙を流すスタッフもいました。

高木健一理事長

高木理事長:そこで私は何度も足を運んで、一人ひとりと対面でお話しする時間を設けました。「働く環境は大切にします、そして皆さんが頑張った分はしっかりと還元します」という姿勢を丁寧にお伝えしました。言葉だけでなく、実際に利益構造を見直し、給与体系を改善し、待遇を向上させました。すると、スタッフの表情が明るくなっていったんです。

寄田先生:「スタッフの皆さんが前向きに受け止めてくれている」と高木先生から伺った時は、本当にホッとしましたね。今はスタッフ自身が、健誠会のリソースを活用して「自分たちがどう成長できるか」を前向きに考え始めています。

5. 合流後の変化:ツートップ体制がもたらした「心の余裕」

— 合流して1年。現在のクリニックの状況はいかがですか?

寄田幸司先生

寄田先生:今は高木先生と私の「ツートップ」体制で運営しています。現場のスタッフも、相談内容に応じて「これは理事長に、これは院長に」と、うまく使い分けて相談してくれています(笑)。私一人で抱え込んでいた判断を、信頼できるパートナーと分かち合えるようになったのが、精神的に一番大きな変化です。

高木理事長:寄田先生という「シンボル」が現場にいてくださるからこそ、私も安心して経営面でチャレンジできる。お互いの強みを活かした運営は、本当にやりやすいですね。

6. 譲渡を検討している院長先生へのメッセージ

— 最後に、譲渡や承継を迷っている先生方へメッセージをお願いします。

寄田先生:「自由が制限されるのではないか」という懸念をお持ちの方もいらっしゃるでしょうが、それ以上に「一人で抱える限界」を超えられるメリットの方が圧倒的に大きいです。自分が築いてきた医院をより強固にするための、ポジティブな合流。そう捉えれば、M&Aは新しい挑戦への第一歩になります。

高木理事長:私は、院長先生ご自身も気づいていない「医院の輝く部分」を見つけるのが得意です。人を信じるのが難しい時代かもしれませんが、まずは対話から始めさせてください。お金だけの関係ではない、志を共にするチームで、共に歯科医療の未来を創っていきましょう。

寄田先生と高木理事長の対談締め

今回は、地域に根ざした予防歯科と講演活動に携わる寄田先生と健誠会理事長の高木先生との対談を通じて、お二人の出会いや健誠会への合流前後の変化、そして若手歯科医師の育成に対する考え方をお伺いしました。どちらも医院経営をしながら歯科医療の技術向上に取り組んでこられた経験や、意外な共通点を伺うことができました。

マネジメントの負担を軽減したい、経営を安定化させたい、あるいは医院の承継について考え始めているといった歯科医院経営のお悩みをお持ちの方は、お気軽にご相談ください。